ギャンブルの借金返せない…やばい!パチンコ・パチスロ依存?借金まみれのときの対処法

パチンコやパチスロ、競馬や麻雀といったギャンブルは、娯楽として楽しむ程度なら何ら問題はないですが、「ギャンブルするために借金を繰り返している」「四六時中ギャンブルのことを考えている」「借金をギャンブルで取り返したお金を使って返したい!」という状況である場合は大変危険です。

借金をしても大丈夫!ギャンブルで勝って取り戻せば全然問題なし!と思っていませんか?残念ながら、現実はそんなに甘いものではありません。ギャンブルは勝ち負けが五分五分だと思っておいたほうが良いです。パチンコで負けすぎて借金が返せないやばい…という方は少なくないのです。

ギャンブルが原因の借金は、あっという間に増え、借金地獄や借金まみれになりやすいのが特徴です。ギャンブルをやめようと思ってもやめられない「ギャンブル依存症」になる恐れも。

こうなってしまった場合、「借金」と「依存症」の両方をどうにかしていくためにすぐに動く必要があります。

本記事では、ギャンブルによる借金に悩んでいる方に向けて、解決方法を紹介していきます。

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ギャンブルで借金するのは危険!気付いたときには借金地獄に

「借金は勝ったときに返せば大丈夫」そう思っていても、実際には借金がどんどん増えてしまうのは珍しいことではありません。

いつの間にか借金地獄に陥っていることもあるのです。

まず、ギャンブルにはどのような種類があり、どのような人がのめり込みやすいのかを見ていきましょう。

パチンコや競馬だけではない!世の中には多くのギャンブルがある

「ギャンブル」といえば、一般的に知られているのは次のようなものです。

  • パチンコ
  • パチスロ
  • 競馬
  • 競艇
  • 競輪
  • 宝くじ

これらは法律で認められている公営ギャンブルで、成人であれば誰でもできます。ほかにも、次のようなギャンブルがあります。

  • オンラインカジノ(ネットカジノ)
  • 海外のカジノ
  • FX

カジノは日本での運営は禁止されていますが、インターネットが普及し、海外の会社が運営するギャンブルサイトを利用できるようになりました。FXは投資の一種ですが、トレードのやり方によってはギャンブルに見なされることがあります。

どのギャンブルにも多額の借金を抱えるリスクがあります。

取り戻せることを期待して、100万、200万、数百万、数千万…と、借金が雪だるま式に膨れ上がることは少なくありません。

ギャンブルは、お金を賭けることを楽しむのが目的ですが、賭ける額が大きくなればなるほど、負けたときの損失も大きくなります。

こんな人は要注意!ギャンブルにのめり込むのは危険!

ギャンブルは楽しむ範疇を超えて、のめり込んでしまうと危険です。次のような方は要注意です。

  • ギャンブルで生活費を稼いでいる
  • 借金は勝ったときに返せばよいと思っている
  • 無職なのにギャンブルがやめられない

ギャンブルにのめり込む方は、借金に対する罪悪感や抵抗感が低く、簡単に借金をしてしまう傾向があります。

給料をギャンブルで使い果たしてしまったり、無職なのにギャンブルしたりというような方は、必然的に借金せざるを得ないでしょう。

借金するときは、消費者金融や銀行を利用するのが一般的ですが、消費者金融などの貸金業者から借りられるのは年収の3分の1までと決まっています。

消費者金融には「総量規制」が適用されるため、年収の3分の1以上の金額を借入することはできません。ちなみに、この年収の3分の1という金額は借金の「やばい」と言われる金額でもあります。

年収600万円の方なら借入できるのは200万円までです。この金額は、借金の返済が厳しくなり、やばいとされる金額でもあるため、返済できるかどうかをよく考えてから借りる必要があります。

消費者金融以外からも借りていて、すでに年収の3分の1以上の借金を抱えているという方は、のちほど紹介する債務整理など適切な対策が必要です。

闇金から借入してしまった場合は専門家に相談を

正規の業者から借入するには、アルバイトでもよいので収入があることが条件。無職なら審査を通過するのは困難です。すでに借金を滞納していて新たに借り入れする場合は審査に落ちてしまうでしょう。

借金したいのにどこからも借りられない…そんなときに手を出してしまいそうになるのは闇金です。

「審査なしで誰でも借りられる」「即日融資OK」などという甘い言葉で近づいてくる闇金は、法外な金利で貸付を行っている違法業者です。返済できなくなると脅迫めいた取り立てを行ってくるため、精神的に苦痛を強いられます。

正規の業者を装った「ソフト闇金」たる業者も増えてきていますが、ソフト闇金も闇金に変わりない違法業者です。SNSを利用して個人間融資と名乗り、忍びよってくる闇金業者もいるので気をつけましょう。

すでに闇金に手を出してしまったという方は、闇金対策を行っている弁護士や司法書士に早急に相談することをおすすめします。

借金問題だけじゃない!ギャンブル依存症になるかも

ギャンブルにのめり込むと、借金地獄に陥る恐れがあるだけでなく、「ギャンブル依存症」になる恐れがあります。

「負けた分を取り戻したい!」「もっと強い興奮を味わいたい!」など、ギャンブルしたい気持ちが強くなっていくにつれて、依存症になるリスクは高まります。

ギャンブル依存症とは?陥りやすい人の特徴

「アルコール依存症」や「薬物依存症」のように、ギャンブルにも依存症があります。

ギャンブル依存症とは、ギャンブルをやめようと思ってもやめられない精神疾患のひとつです。依存症の特徴は、自分の行動をコントロールできなくなること。

ギャンブル依存症は「病的賭博」という名称で、WHOに正式に病気として認められています。自分で治すことは難しく、治すには適切な治療や家族の協力が必要です。

ギャンブル依存症によくある症状

よくある症状は以下のとおりです。

  • ギャンブルにのめり込んでいる
  • 掛金がどんどん増えていく
  • ギャンブルをやめたいのにやめられない
  • 負けた分をギャンブルで取り戻そうとする
  • ギャンブルをしていると落ち着く
  • ギャンブルするためなら平気で嘘をつく
  • ギャンブルをするために借金している

依存症になると「脳内報酬系」という部分に異常がで出て、脳の機能が低下します。脳内報酬系は、快楽物質である「ドーパミン」を作り出す役割をしており、ギャンブルで勝ったときもドーパミンが放出されることによって興奮を味わえます。

しかし、脳の機能が低下すると、少しの刺激ではドーパミンが放出されなくなります。そのため、より強い刺激を求めるようになり、ギャンブルをやめられなくなるのです。

ギャンブル依存症に陥りやすい人の特徴

ギャンブルをする人なら誰でもギャンブル依存症になる恐れがありますが、なりやすい要因としては以下のことが挙げられます。

  • 男性
  • 若い人
  • ストレスを上手く発散できない人
  • 甘え下手な人
  • 忍耐力のある人
  • ギャンブルが身近にある環境の人
  • 他の依存症を併発している人

このような方はギャンブル依存症になりやすいと言われています。全体的に見ると女性よりも男性がなりやすい傾向ですが、誰しもなる可能性はあるので注意が必要です。

自分が依存症に陥っていても、自覚するのは難しいものです。依存症を克服するにはまず、本人が依存症であるという自覚を持つことが大切です。

適切な治療をすれば、ギャンブル依存症は克服できる!

ギャンブル依存症には特効薬がありませんが、適切な治療をすれば治すことのできる病気です。一人で治すのは難しいため、家族のサポートや相談機関の利用が必須でしょう。

ギャンブル依存症の治療方法

ギャンブル依存症を克服するためには、以下のことを心がけましょう。

  • 依存症であるという自覚を持つこと
  • パチンコ屋や競馬場などに立ち寄らない
  • 遊べるお金を持ち歩かない
  • ギャンブル以外に熱中できる趣味を見つける
  • ギャンブルの誘いを断る、友人との関係を断つ
  • 1人で抱え込まず、誰かに相談する

仲間に誘われてついついギャンブルしてしまうという方は、関係を断つことも大事です。ギャンブルしたいという衝動に駆られてどうしようもないという場合は、一人で悩まず誰かに相談しましょう。

相談先としては、以下のような機関があります。

  • 心療内科や精神科
  • 保健所
  • 精神保健福祉センター
  • 一般社団法人 ギャンブル依存症予防回復支援センター
  • 依存症対策全国センター
  • ギャンブラーズ・アノニマス
  • ギャマノン

医療機関なら、依存症を扱っている心療内科や精神科で、複数回カウンセリングを受けることによって治療が可能です。状態によっては医療機関で睡眠薬や安定剤が処方されることもあります。

重度の依存症であればあるほど、治療には長い期間を要します。通院以外に入院治療できる専門の施設もあります。

厚生労働省は依存症対策として、保健所や精神保健福祉センターなどの相談できる体制を整えています。電話相談のほかに、面談や保健師の訪問による相談ができます。

ギャンブル依存症予防回復支援センターでは、電話相談を年中無休で24時間受け付けています。カウンセラーや臨床心理士などに無料で相談でき、紹介された医療機関を受診すれば費用の援助もあります。

ギャンブラーズ・アノニマスは同じ境遇の人同士が集まる自助グループで、ギャマノンは家族のための自助グループです。定期的にミーティングやイベントが開催されているので、参加してみるとよいでしょう。

ギャンブル依存症の治療方法は、カウンセリングや自助グループへの参加が中心です。医療機関や相談機関、自助グループを上手く活用しましょう。

家族の協力は大切だけれど、借金返済の肩代わりはダメ

ギャンブル依存症は自力で治すのは難しい病気です。もし、家族がギャンブル依存症だという場合、助けてあげたいと思うのは当然のことでしょう。

家族や周囲の人が通院に付き添ったり、自助グループのミーティングに参加したり、サポートしてくれることは大きな力になります。

しかし、家族とはいえ、ギャンブルによる借金の返済を肩代わりするのはやってはいけないです。

ギャンブル依存症の自覚がないまま代わりに返済してもらうと、再びギャンブルで借金をしてしまう恐れがあるからです。

連帯保証人や保証人になっていない限り、家族に返済する義務はないので、借金に関しては手伝わず本人に解決させることが大切です。

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ギャンブルでの借金が理由で配偶者とお別れしたい!離婚は成立する?

夫または妻がギャンブルにハマって借金を繰り返しているという場合、離婚が頭をよぎるのも無理はないでしょう。

両者の合意があれば、ギャンブルによる借金を理由に離婚することはできます。しかし、合意がない場合、離婚するのは難しくなります。

たとえ配偶者がギャンブル依存症に陥っていても、法的離婚事由とはならないからです。

最も離婚しやすいのは、両者の合意があり、当事者同士の話し合いで離婚を決める「協議離婚」です。

協議離婚なら裁判所を通さずに離婚できますが、相手の合意が得られない場合は「離婚調停」となります。それでも成立しない場合は「審判離婚」や「裁判離婚」
という方法があります。

  • ギャンブルにお金を使って生活費を家に入れない
  • 働かずギャンブルに明け暮れている
  • ギャンブルで負けてイライラし、暴力をふるう

家庭の状況がこのような場合、「婚姻を継続しがたい重大な事由」に該当し、離婚できる可能性が高いです。

裁判になると費用や労力も必要です。弁護士に相談すればスムーズに話が進み、色々とサポートしてもらえるでしょう。

借金を滞納したときの流れ。最終的には差し押さえ

ギャンブルで作った借金を返済できなくなると、どのようなことが起こるのでしょうか?滞納すると、次のような流れで徐々に状況は悪化していきます。

  • 電話やメールで支払いを催促される
  • 郵便で督促状が届く
  • 一括で返済するよう要求される
  • 個人信用情報機関に滞納した事実が掲載される(ブラックリストに載る)
  • 裁判所から訴状が届く
  • 給料や財産を差し押さえられる

初期の段階で対処すれば、最悪の事態である差し押さえは逃れられます。

電話に出て返済できない理由を正直に伝えたり、○○日まで待ってほしいとお願いしたり、誠実な態度を見せれば借入先は返済日を延長してくれる可能性があります。

督促状が届いてもすぐに支払うことができれば、ブラックリストに載ることや差し押さえは回避できます。

気を付けたいのは、電話や督促を無視すること。無視や放置をすると貸金業者も強気な態度をとってきます。差し押さえまで進むリスクも高まります。

ちなみに、夜逃げをすれば借金を踏み倒せる!と考える方もいますが、夜逃げで行方をくらませても借金がなくなることはありません。

借金には時効があるのは事実ですが、それは貸金業者が何も行動を起こさなかった場合です。通常、貸金業者は訴訟を起こして返済するよう命じてきます。訴訟を起こされると時効の起算は振り出しに戻ります。何年間も逃げ切るのは現実的に困難です。

滞納してもすぐにブラックリストに載ったり差し押さえされたりはしないので、滞納する前に借入先に自ら連絡するのが望ましいです。返済が厳しいと思ったら、早めに弁護士や司法書士に相談しましょう。

ブラックリストとは?載ると起こること

ブラックリストに載ると人生終わりのようなイメージがありますが、ブラックリストとはどのようなものなのでしょうか?

ブラックリストに載るとは、個人信用情報機関というところに事故情報が登録されることを意味します。一生載ることはなく、事故の内容によって登録機関は異なり、載るのは数年間です。

ブラックリストに載るのは、延滞、代位弁済、債務整理をしたときです。

ブラックリストに載っている間は、次のようなことができなくなります。

  • 新しくクレジットカードを作ること
  • ローンを組むこと、新たな借り入れをすること
  • 分割払いで携帯電話やスマホの機種代を支払うこと
  • 賃貸住宅を契約すること

クレジットカードは新規作成や更新ができなくなり、今あるカードもそのうち使えなくなります。

現金払いやデビットカード、プリペイドカードを中心に生活していくことになります。ETCカードも使えなくなるので、ETCデポジットカードを利用したり、現金で支払ったりすることになるでしょう。

住宅ローンをはじめ、自動車ローンや教育ローンなどローンを申し込んでも審査に落ちてしまいます。ローンを組む場合はブラックリストが解除されてからになります。

自分がローンを組んだり借り入れをしたりできなくなるだけでなく、子どもの奨学金の保証人になるなど、誰かの借金の保証人になることもできなくなります。

携帯電話やスマホを買い替える場合、通話料金を滞納していない限り契約ができなくなることはありませんが、機種代を分割で支払うことはできません。分割払いもローンの一種とみなされるからです。

賃貸住宅の契約は一部できなくなることがあります。家賃保証会社を利用する場合は家賃保証会社が信用情報をチェックするため、審査に通る可能性が低いです。

引っ越す場合は家賃保証会社を利用しない物件を選びましょう。ブラックリストに載っても今住んでいる賃貸住宅を追い出されることはありません。

信用情報の事故情報が解除されているかどうかは、開示請求をすることでわかります。

1,000円ほど手数料はかかりますが、借入したりローンを組んだりする場合は、開示請求をしてブラックリストに載っていないことを確認してからにしましょう。

借金を滞納してしまう前に手を打とうを!借金減額の可能性が分かるシミュレ―ターの利用もおすすめ

滞納するとブラックリストに載るほか、放っておくと最終的に差し押さえまで進んでしまう可能性があります。

滞納する前に借入先に連絡し、返済がもう無理だと思った場合は弁護士や司法書士に早めに相談しましょう。

専門家へ相談するなんてハードルが高いという方は、「借金減額シミュレーター」を使ってみるのがおすすめです。

借金減額シミュレーター(借金減額診断)は、借金を減額できるかどうかを簡単に診断できるインターネット上のツールです。24時間いつでも無料で利用でき、専門家に相談するきっかけづくりになります。

利用方法は簡単で、次のような情報を入力するだけです。

  • 借入総額
  • 借入件数
  • 借入時期
  • 電話番号やメールアドレス

匿名可なので名前を入力する必要はありません。入力すればすぐに借金を減額できるかどうかの結果がメールや電話で返ってきます。

借金を減額できるかどうか、過払い金が発生しているか、向いている債務整理はどれかなどがわかる場合もあります。

借金減額シミュレーターを選ぶ際は、以下のことに注意して選びましょう。

  • 運営元は実在する法律事務所かどうか
  • 名前や勤務先を入力する必要はないか
  • プライバシーポリシーが記載してあるか

借金減額シミュレーターは無料で診断できるゆえ、怪しいと思われがちですが、まったく怪しいものではありません。稀に個人情報の盗用を目的としているものがあるので、運営元はきちんと確認してから利用しましょう。

借金減額シミュレーターは、法律事務所が債務整理の相談や依頼を増やすために運営しているため、無料で利用できます。結果は100%正確というわけではありませんが、参考程度に利用してみるのがおすすめです。

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債務整理とは?主な3つの手続きについて詳しく解説

債務整理とは、法的に借金を減らしたり無くしたりできる制度で、「国が認めた借金救済制度」としても知られています。

債務整理には、任意整理、個人再生、自己破産の主に3種類があり、それぞれに特徴があります。どう借金減額ができるのかなども踏まえ、確認していきましょう。

任意整理で将来利息をカット!返済義務が残るため今後もしっかりと返済できる方というのが条件

任意整理は、裁判所を介さず、弁護士が借入先と交渉して将来利息のカットや返済期間の猶予などをお願いする方法です。元金のみを3年または5年で分割返済していくことになります。

他の債務整理と違うところは、借入先を選べるため、保証人付きの借金や守りたい財産を任意整理の対象から外せることです。任意整理は比較的手続きが簡単なのも魅力で、債務整理の中で最も利用者の多い方法です。

他の債務整理ではすべての借金が整理の対象となるため、保証付きの借金は保証人に迷惑がかかりますが、任意整理ではその心配は不要です。住宅ローンを組んでいる場合でも、住宅ローン以外の借金を任意整理することでマイホームは守れます。

任意整理を利用するには、次の3つの条件を満たす必要があります。

  • 完済するという返済意思があること
  • ある程度安定した収入があること
  • 3年または5年で返済できる見込みがあること
任意整理は裁判所を介さないため、利用条件が法律で規定されているわけではありませんが、返済を続けていく必要があるため、安定した収入があることは最低条件といえるでしょう。

任意整理には次のようなメリット・デメリットがあります。

メリット デメリット
・将来利息をカットできる
・過払い金が発生している場合は元金のカットも可能
・対象の借金を自由に選択できる
・手続きが比較的簡単
・借金の理由を問われない(ギャンブルによる借金でもOK)
・家や車など財産は処分されない
・督促や取り立てを停止できる
・完済から約5年間ブラックリストに載る
・他の債務整理に比べて減額効果は低め
・任意整理の対象とした口座は凍結される恐れがある
任意整理は自分で行うこともできますが、自分で交渉しても借入先が応じてくれなかったり不利な条件を提示してきたりする可能性があります。

過払い金が発生している場合も取り返せる額が少なくなるなど、デメリットが多いので、弁護士や司法書士に任意整理を依頼するのが賢明です。

過払い金が発生し、借金総額よりも多く返ってくると、借金を完済できます。そういった場合はブラックリストに載らない可能性が高いです。

個人再生で元金も大幅に減額してもらえる!住宅や車を残す方法もあり

個人再生は、裁判所を介して借金を約5分の1に減額してもらう方法です。借金の総額が3,000万円を超える場合は約10分の1まで減額できます。減額された借金は3年または5年で分割返済していきます。

任意整理とは違って元金も大幅にカットできるのが特長で、住宅ローン特則という制度を利用すれば住宅ローンを組んでいる場合でもマイホームを守ることができます。

個人再生は、比較的多額の借金を抱えている方に向いている手続きです。たとえば3,500万円もの借金があったとしても10分の1に圧縮できるので、350万円を3年または5年かけて返済していくことになり、負担は大幅に軽減されるでしょう。

個人再生を利用するには、次の3つの条件を満たす必要があります。

  • 継続的または反復した収入があること
  • 3年または5年で返済できる見込みがあること
  • 借金の総額が5,000万円以下であること
任意整理同様に、減額された借金は完済まで返済を続けていく必要があるため、収入があることは最低限の条件となります。

個人再生には次のようなメリット・デメリットがあります。

メリット デメリット
・元金も含めて大幅に圧縮できる
・住宅ローン特則を使えばマイホームを処分されない
・借金の理由を問われない(ギャンブルによる借金でもOK)
・督促や取り立てを停止できる
・完済から約5年間ブラックリストに載る
・費用が高額
・手続きが複雑でかかる期間も長い
・保証人付きの借金は保証人に返済の義務がうつり、迷惑がかかる
・官報に住所や名前が掲載される

個人再生には必要とされる書類が多く、手続きは非常に複雑です。裁判所を介すため、申し立ての準備だけでも半年ほどかかるのが一般的です。

書類に不備があると跳ね返され、余計に時間がかかってしまうので、手続きは専門家に依頼するほうがおすすめですよ!

自己破産で裁判所が認めれば、借金をチャラにすることができる!

自己破産は、裁判所を介して借金の返済が不可能なことを認めてもらい、借金を0にする方法です。

どれだけ多額の借金を抱えていても、すべての借金の返済義務がなくなります。

自己破産ができるのは免責許可が下りた場合で、免責不許可事由に該当すると自己破産はできません。免責不許可事由には以下のようなものが挙げられます。

  • ギャンブルや浪費が原因で借金を抱えている
  • クレジットカードで買い物して換金した
  • 財産を隠していることがバレた

ギャンブルによる借金も免責不許可事由に該当し、原則自己破産はできません。しかし、ギャンブルによる借金でも「裁量免責」といって裁判所が事情を考慮して免責許可が下りる場合があります。

裁量免責を認めてもらうには、誠実な態度をとり虚偽申告はしないこと、反省の意思表示をすることなどが重要です。自己破産の手続き中もギャンブルをするなどはもってのほかです。

自己破産を利用するには、「支払い能力がないこと」という条件を満たす必要があります。任意整理や個人再生のように返済を続けていく必要はないので、安定した収入がある場合は自己破産できません。

自己破産には次のようなメリット・デメリットがあります。

メリット デメリット
・裁判所に許可されれば、借金がチャラになる
・督促や取り立てを停止できる
・一定額以下の財産であれば残せる可能性がある(自由財産)
・約10年間ブラックリストに載る
・20万円以上の価値ある財産は換価処分される
・保証人付きの借金は保証人に返済の義務がうつり、迷惑がかかる
・一部の資格職には手続き中就けなくなる
・宿泊を伴う旅行や引っ越しの際は裁判所の許可を得てからになる
・免責不許可事由に該当すると自己破産できない
・官報に住所や名前が掲載される

自己破産にはこのように多くのデメリットがありますが、目の前の借金に追い詰められているのであれば、そのデメリット以上に「借金がチャラになる」というメリットの方に目をやって行動した方が良いかもしれません。

自己破産すると財産をすべて持っていかれるようなイメージがありますが、自由財産といって処分されない財産もあります。

99万円以下の現金、家具家電など生活必需品、手続き後に得た収入などは自由財産に含まれるので、処分される心配はありません。

ギャンブルが原因の借金は自己破産できないと言われていますが、自己破産できないからと債務整理を諦めないでください。裁量免責が認められる可能性や、自己破産以外の債務整理の方法(任意整理または個人再生)であなたの借金は解決できる可能性もあります。

どの債務整理が向いているのか自分では判断しづらいものです。自分で判断すると債務整理してもメリットを享受できないことがあります。弁護士や司法書士にアドバイスをもらった上で、判断するようにしましょう。

債務整理の手続きは司法書士や弁護士に依頼するのがおすすめ

債務整理は自分で手続きすることも可能ですが、想像以上に時間や手間がかかります。専門的な知識が不可欠で、交渉力も必要とされます。

任意整理は素人が対応すると、交渉に応じてもらえない、正しい利息で計算し直す「引き直し計算」を間違える、本来取り戻せる過払い金を取り戻せないなどのリスクがあります。

また、自己破産の場合は自力で手続きすると裁量免責を認めてもらえない可能性もあります。

自己破産には、同時廃止事件と管財事件の2種類があり、めぼしい財産がない場合はたいてい同時廃止事件になります。しかし、ギャンブルによる借金で免責不許可事由になる場合は管財事件として扱われます。

管財事件の手続きは複雑で時間も手間もかかるため、専門家のサポートなしでは非常に難しいです。

専門家に依頼すると弁護士報酬を支払う必要があり、費用がかかるのは否めませんが、スムーズに手続きを進め、債務整理を成功させるには専門家のサポートが必須です。

弁護士費用を支払えるかが心配…という方は、無料で法律相談を行っていたり着手金が無料だったりする法律事務所を選びましょう。

債務整理する方がお金に困っていることは専門家もわかっています。費用は分割払いや後払いに対応している事務所が多いので、依頼前に確認しておくとよいでしょう。

収入が少なくて費用を支払えない…という方は、法テラスを利用できる可能性が高いです。

法テラスは、無料法律相談や費用の立て替えサービスを提供している組織です。収入要件等、定められた要件を満たせば利用できます。

弁護士や司法書士など専門家に債務整理を依頼するメリットは、次のとおりです。

  • 手続きや交渉がスムーズに進む
  • 面倒な書類作成を代行してもらえる
  • 引き直し計算に間違いがない
  • 減額率が上がる可能性がある
  • 受任通知の送付後、督促や取り立てが止まる

依頼する法律事務所は、債務整理の実績が豊富か、借金の解決事例を公開しているか、無料相談を実施しているかをHPで確認した上で決めると安心です。

ちなみに、債務整理は弁護士と司法書士のどちらにでも依頼できますが、扱える業務の範囲が異なります。

司法書士の場合、任意整理で扱えるのは1社あたり140万円以下の借金に限られます。また、個人再生や自己破産では書類作成しか行えません。

一方、弁護士にはこのような制限はないので、法律相談をはじめ、申し立てや代理人対応までトータル的にサポートしてもらえます。

借金が多額の場合や、個人再生または自己破産を望んでいるという場合は最初から弁護士に依頼した方がよいでしょう。

ギャンブルが原因の借金地獄から脱出するコツ

早く借金から解放されたい!という方に、借金地獄から抜け出すコツを紹介します。

ギャンブルから足を洗うのが最良の方法

ギャンブルによる借金を解決したいなら、ギャンブルからすっぱり足を洗うのが一番早いです。

ギャンブル依存症に陥っていてやめられないという場合は、適切な治療を受けましょう。

ギャンブルは依存性が高く、やめるには強い意志が必要です。一人でやめようと頑張ってもストレスで再びギャンブルに手を出してしまうことがあります。

自助グループを活用したり、SNSで「ギャンブル断ち〇日目」などと報告したり、同じ境遇の仲間と一緒に取り組むのがおすすめです。

借金返済のためにギャンブルしない

手元にあるお金でギャンブルをし、勝ったお金を返済に回そうと考える方もいるはずです。しかし、ギャンブルで絶対勝てる保証はなく、むしろ勝つより負ける確率の方が高いでしょう。

ギャンブルで勝ったときに返すのではなく、手元にあるお金はそのまま返済に回しましょう。

ボーナスや臨時収入が入ったときは、繰り上げ返済するのもおすすめです。繰り上げ返済した分は元金に充てられるため、返済期間を短くできるだけでなく将来的な利息を減らすことができます。

自分の借金の状況を把握しよう

借金を繰り返していると、自分が今いくら借金を抱えていて、あといくら返済すれば完済できるのかわからないという事態が起こります。

特に、複数の業者から借り入れしている場合、どこからいくら借りているのか、それぞれの金利はいくらなのかなどを把握するのは難しくなります。

予定どおり完済するには、自分の借金の状況をきちんと把握しておくことが重要です。

契約時の書類や明細書を見れば、残高や金利はわかります。わからない場合は借入先に取引履歴を請求し、状況を明らかにしましょう。

収支を見直し、具体的な返済計画を立てよう

借金の全貌が明らかになったら、支出に無駄はないか、家計の収支を見直しましょう。

格安スマホへ乗り換える、無駄な保険を解約するなど、固定費から削れるものはないか、確認してみましょう。

毎月の無駄な支出を減らすほか、副業をして収入を増やすのも得策です。

収支を見直したら、返済計画を具体的に立てましょう。無理のある計画を立てても実行できなくなるだけです。毎月の返済費を増やすことができれば、完済までの道のりは近づきます。

どんなに頑張っても完済できる見込みがないという場合は、迷わず債務整理を視野に入れましょう。新たに借金をしても返済は苦しくなる一方です。

一人で抱え込まず相談することが解決への第一歩

ギャンブルの魅力にハマってしまうと、多額の借金を抱えたり、依存症になってしまったりするリスクがあります。ギャンブルと借金は深く関わり合っており、ギャンブルに借金は付き物といっても過言ではありません。

借金問題は債務整理をすれば必ず解決できます。しかし、ギャンブル依存症の場合は債務整理の手続きと並行して、依存症の治療も行っていかなくてはいけません。

ギャンブル依存症を克服しない限り、借金問題は根本的に解決できないでしょう。

目の前の借金問題を解決するだけでなく、その原因となっている依存症の治療に粘り強く向き合う必要があります。

借金問題は放置していてもよいことは一切ありません。ぜひ、借金減額シミュレーター、そして法律事務所の無料相談などを利用して「借金減額」の可能性を確認し、早めの解決を目指してください。

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